今年から「高校野球秋田県大会」の取材を辞退し、1度は諦めていた「大潟村山友会」の県外登山に参加しました。7月17日から19日まで、「岩手山」と「姫神山」に登る2泊3日の山歩きです。

       <高山植物の女王 コマクサ>
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 「山友会」では年1度、県外の山を目標に登山を計画します。今年は、「南部片富士」の名で知られる岩手県の最高峰、
「岩手山(2.038㍍)」と「姫神山(1,023㍍)」。

 「岩手山」は昨年秋、キャンピングカーで訪れた際、その山容に圧倒されて、今年の年賀状にも使用しました。八幡平国立公園の南西部に大きくすそ野を広げるコニーデ型の山で、有史以来5回の噴火による火山地形は日本でも珍しく、滝沢市からは、四季折々豊かな表情を見せる美しい姿を どこからでも眺めることができ、ふるさとの山として愛されています(滝沢市広報から)。

 参加人員は女性会員2人を含め総勢9人。初日の「岩手山」では8合目の避難小屋泊予定。2日目は「岩手ふるさと村」の施設に宿泊する為、旅行会社の小型バスをチャーターして午前6時大潟村公民館を出発。仙岩峠を越えて岩手県へ。雫石から小岩井農場を経て進む車窓一杯に、これから登る「岩手山」が姿を現しました。その高くそびえる急峻な山を前に、緊張感が漂います。

  「岩手山」への登山ルートは、「お花畑コース」「網張コース」「鬼が城コース」等といくつかありますが、今回は「馬返登山口」から登る「柳沢コース」を選択。宿泊予定の8合目避難小屋を目指します。翌日は、頂上~「焼走りコース」を下山する予定。

 午前9時20分、登山開始。「避難小屋」では暖房用のマキが不足している為、マキの荷揚げを要望する掲示板が。銘々がザックにくくりつけて登山道へ。コニーデ型の独立峰の為、道は一気に登りにかかります。ひたすら登るだけ。苦闘の連続ですが、幸い樹林帯の為に景観は奪われるものの、陽射しを遮ってくれる点が幸い。それでも全員が、吹き出る汗でタオルが絞れるほど。こまめな水分補給と小休止は欠かせません。


        <「8合目避難小屋へ荷揚げするマキを1本>
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         通称「馬返しコース」の登山道は一気に登り
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        樹林帯を抜け見晴らしの良いところで休憩。
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 平坦な山道はなく、延々と続く岩登りのような登山道は、これまで経験をしたことがない厳しい自身との闘い。昼食時でも、撮影を忘れるほどの疲労感。7合目、にわかに視界が開け、はるか眼下に登ってきた登山口が小さく見えます。今日のゴールはもう直ぐ。足取りが軽くなるのを感じ、達成感で疲労も吹っ飛びます。


          <至る所に溶岩が。疲労が倍に・・・・>
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          <5合目でやっと昼食。空腹が勝ち、記録写真の撮影も後回し>
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<苦しい登りがやっと平坦に。同時に視界も開けて一息。後方に巨大な岩が>
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          <急斜面に巨大な岩が。動いたらどうなるのか?>
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 午後2時半過ぎ、本日のゴール「8合目避難小屋」に到着。先ずは記念の写真撮影。私自身は、70歳の年齢という不安を抱えながらも、ここまで登り切ることが出来た喜びで一杯でした。もっとも一行のうち78歳が最高齢、60歳後半がほとんど。ザックを避難小屋に置き、高山植物を見ようと「不動平」周辺を散策。「シラネアオイ」などの群落が歓迎してくれます。


          <今日の宿「8合目避難小屋」に到着し、先ずは記念写真>
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          <不動平を散策中、見つけた岩山。サルにそっくりでした>
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  楽しみの夕食は、小屋の前の空き地に丸太で座を作り、持ち寄った食品を肴に持参したビールで乾杯。収穫したてのタマネギとツナ缶を持参した仲間の一人が、サラダを作りました。これぞ「絶品」。宴は早めに切り上げ、8時には就寝。


           <避難小屋前の広場で丸太に腰を下ろして夕食>
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           <小屋内部。3段に分かれた寝床がズラリ>
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 2日目、午前4時起床。朝焼けの空に雲海が広がり、自然に身をゆだねる充実感が最高。午前5時、「岩手山」頂上を目指し登山開始。砕けた溶岩の登山道は歩きにくく、息を整えながらゆっくりと登り詰めて行くきます。やがて、頂上直下のガレバ一面の「コマクサ」に歓声が。さらに一気に登り詰めると、予想もしなかった山頂の光景が。外輪山の中央に巨大な噴火口があり、麓から眺める光景からは想像もできなかった山頂でした。そして360度の大パノラマ! しばし大感動の幸福感に酔うことが出来ました。苦労した人にだけ許されるご褒美という事でしょう。それにしても山友会では、過去2~3度「岩手山」登山の経験がありましたが、吹き飛ばされそうな強風や深い霧に霧に見舞われ、今回ほど天候に恵まれたことは初めてだという事でした。


          <午前4時過ぎ。東の空が朱に染まって>
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          <「岩手山頂上を目指す。コマクサの斜面越しに8合目避難小屋が>
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          <大小の溶岩が続く山頂への登山道>
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         <急斜面を登り詰めると外輪山の縁に到着。巨大な噴火口が現れた>
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        噴火口を取り囲むように連なる外輪山。頂上目指して・・・
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        山岳宗教の対象の名残からか、外輪山の至る所にこのようなモノが
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        麓からは丸みを帯びた山頂。じつは巨大な噴火口が
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        強風が吹きつける頂上。風に逆らって
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        山頂から「焼走りコース」へ下山開始。急斜面の下方に「屏風岩」と「平笠不動避難小屋」
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 午前6時20分、「焼走りコース」を下山開始。富士山のように崩れやすい溶岩の急坂は足元が悪く、緊張を強いられま
す。「平笠不動避難小屋」で朝食を取りましたが、ラーメンに餅を煮込んだメニューが何よりもご馳走でした。その後も、ダケカンバなどが茂り、見通しが悪い登山道をひたすら下る難行苦行。そして現れた「焼走り溶岩流」いっぱいに、「コマクサ」の大群落が広がっていました。


         <砕けた溶岩で足元が悪い登山道。両側に「コマクサ」の群落が広がる「焼走り」>
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 その後も、幾ら歩いてもゴールが見えない辛い長い山歩き。登山道が平たんになり、午前11時過ぎゴール・イン。昨年、キャンピングカーの背景に撮影した「岩手山」の思い出の地にやっと到着!「自分との闘い」・・・・・そんなものかなと思いながらもこれからも精一杯生きてゆく覚悟を感じました。


          <「岩手山第2噴火口跡」>
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 最終日の19日は、盛岡市玉山区の「姫神山(1,123㍍)」へ。午前8時、宿泊先から出発。9時に「一本杉登山口」から登りはじめました。休日のせいか女性、ファミリー登山のグループが目立ちます。しかし実際には、予想をはるかに超えてのひたすら登りを強いられる山です。、「岩手山」を登ったことで、この山を甘く見たわけではありませんが、想定以上の厳しさに苦労。特に頂上直下の岩登りは、危険と隣り合わせのさながら「ロッククライミング」。


          その名も「ざんげ坂」。きつい登りに無駄口もなく
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 10時50分、頂上に立ちました。ガスに包まれ、景色を楽しむゆとりがないまま、早めの昼食。さっとわずかに晴れたガスの彼方に黒雲が。急ぎ下山を決行。10分も経たないうちにポツリポツリと雨が。「カッパ着用」の声で、足元が悪い急坂でザックからカッパを取り出す間もなく一挙に豪雨が。ものの数分もたたないうちに、登山道を川のような濁流が流れ始めていきます。カッパのズボンを穿くのに手間取っているうちにも水量が増えていきます。あっという間の急変に、「これは怖いナ」と思いました。かろうじてザックのカバー掛けを手伝ってもらい下山を急ぎました。登山道は激流と化し、山での自然の恐ろしさに言葉もありません。


          <「姫神山」の山頂到着。>
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         どうにかカッパを着用。土砂降りの中でカメラを取り出す余裕もなく、かろうじてこれ1枚 
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 カッパの上からも肩を打つ雨足を感じられるほどの豪雨。ひたすら雨に打たれながらも、全員が声をかけ、協力しあいながら下山。無事登山口が見えた時はホット一安心。体験を文字で表すことは限界がありそうです。写真で紹介します。


           登山口にかえってきたメンバー。雨は止み、陽射しが・・・
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