冬の「森吉山(1.454㍍)」で、モンスターこと樹氷と対面。雪山の魅力と同時に、冬山の厳しさを体験してきました。
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 「大潟村山友会」恒例の「春山登山」に行ってきました。「春山・・」の呼称は、春を待ち焦がれている雪国に生きる私たちの気持ちを込めた表現です。しかし、実際にはまだまだ厳しい冬山でした。

 今回の山行は、通常の時期より早目の3月20日に行われました。午前7時、大潟村公民館に集合。参加者10人の会員は、2台の車で目的地の北秋田市の「森吉山」へ。連日のように雪の朝を迎えていましたが、今朝は冷え込んではいるものの、雪も降らず、「今日は上天気だ」と・・・。

 目的地までの2時間余りのの車内では、70歳を超す先輩会員が語る世間話が、まるで「落語独演会」のような風情でした。世間話に抱腹絶倒。今日では、日常ほとんど耳にすることがないほどに、「死語」と言ってもよい古い「秋田弁」の語り口が絶妙でした。秋田弁を話す仲間でさえも「全く判らない」と言う言葉もありました。例えば「あぃず」。何のことかさっぱりわかりません。後で判明したのですが、「あいつ」がなまった意味だと説を聞き納得。つくずく秋田弁の奥深さを知りました。

 さて、森吉スキー場からゴンドラを利用し山麓駅へ。途中立ち寄った道の駅「上小阿仁」では晴天だったものの、山麓駅一帯は気温―8度の寒さ。積雪もゆうに3㍍を超えています。小雪が舞い、ガスが濃く視界も悪くなっています。それぞれスノーシューとカンジキ、山スキーに履き替えて登攀開始。「樹氷平」周辺とゲレンデは、観光客やスキーヤーなどの為に、除雪などの整備が行き届いていました。しかし、頂上へ向かう雪原は深い新雪。山スキーをはいた一ノ関朋彦会長が先頭に立ち、雪をラッセルしてルートを確保。スノーシューの会員が後に続き、雪を踏み固めながらの登攀となりました。カンジキの一部会員は、新雪に足をとられて前進出来ない為、最後尾を歩くよう指示が。



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 この頃には視界が極端に悪くなり、風雪で樹氷も良く見えません。吹き溜まりでは、膝上まで雪に埋もれました。声を掛け合いながら慎重に進むものの、取りあえず、目的地を5合目の「森吉避難小屋」までとしました。視界さえよければ慣れた山ですから、現在地や方角が分かるのですが、まるで何も見えません。記憶にある地形をたよりに、1300㍍地点の「石森」まで辿りつきました。さらに私を含めた3人が、避難小屋を目指して深い新雪に踏み出した時点で、本隊から「撤退」の声がかかりました。



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 全員で近くの「石森」へ引き返し、下山する事になりました。ところが、小高くなっている「石森」一帯は、強風で新雪が吹き飛ばされ、アイスバーン状態に。その為、登ってきた足跡を見失ってしまう状況に。全く視界がきかない為、進むべき方角さえ確認ができません。片側が深い沢、反対側は雪庇に続く崖の稜線に居る事が想像できた為、お互いに、見える範囲で登ってきたルートを探すことに。強風と雪で寒さが厳しく、立ち止まっている事が出来ません。このような天候時には、必ず目印のポールを携行し、雪原に突き刺してルートを確保するのが基本。この日はポールを携行しなかった為、このような結果に・・・。しばらくして、鈴木前会長が発見し、ホッと安心の一息。


           登ってきた足跡を発見、下山を始めた一行
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 視界の効かない雪山の恐ろしさを体感しました。良く知っている「森吉山」でさえ、もこのような事態を招くことがあります。まして知らない山だったら、遭難騒ぎに至る危険性も想像できます。私は防寒グローブを二重に着用していましたが、冷たさで苦労しました。両手指先が、帰宅後4日経つのにピリピリとしびれています。



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  車内での先輩会員の抱腹絶倒話しをもう一つ。一杯機嫌で帰宅すると、知人宅から訃報の知らせ。一杯機嫌であることが気掛かりでしたが、取りあえず弔問に。棺の顔を拝むと、余りの変わりように、不審には思いましたが、故人の名前を叫んだところ、クスクス笑いが漏れたそうです。実は亡くなったのはその方の夫で、間違えて奥さんの名前を口にしてしまったとの事。近親者ばかりの席上だった為、笑いで住んだとの事。

 「森吉山」はもう一度挑戦しようと思っています。

          「樹氷平」のモンスター。
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