私にとって今年の8月16日は、とても重い上に滑稽なほど深刻な日でした。
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 この日は、私が長年思い続けて来た、小中学校時代の同期会が藤里町で行われました。
私は「長年の夢」をかなえる機会を得、とうとう出席することになりました。

 この日を迎えるまで、長い年月がかかりました。と言うのは、私は東北電力勤務の父の転勤に伴い、小学校と中学校で転校を経験しました。小学校は藤里町(旧藤琴村)の「藤琴小学校」に入学しましたが、6年生進級と同時に、二ツ井町の「二ツ井小学校」に転校、中学校は「二ツ井中学校」に入学しました。しかし、3年生進級と同時に、やはり父の転勤に伴い能代市の「能代第一中学校」に転校。やがて高校進学。そして大学へ・・・と。



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 就職や結婚、数度にわたる転勤などと紆余曲折がありましたが、やがて定年退職をむかえた前後には同窓会、同期会開催の通知が舞い始める年代に。幸い二ツ井時代や能代時代の中学、高等学校の同期会には出席する事が出来ました。それでも一番会いたいと思い描くのは小学校時代の幼馴染。しかし、小・中学校での転校と社会人になってからの数度にわたる転勤により、住所不明となったらしく、小学校の同期会の案内は一度もないまま、焦燥感だけが募るばかりでした。

 その後の状況は、当ブログ「やっと、会えた」(2009年8月9日)に紹介しました。今回の「藤里中学校
第三期生同期会」は、町制施行50周年と、更には「白神山地世界自然遺産登録20年」を祝う藤里町の「ホテルゆとりあ藤里」で開催されました。しかし、私は小学校で転校した為、藤里中学校の卒業生ではありません。この間の事情を知っている唯一の友人の計らいで、同期会の案内を頂き出席することに・・・。町村合併や学校の統廃合もあり、近隣の集落から入学した生徒もいるため、知らない方も多いはずです。

 午後3時開会ですが、受け付けには同期生がすでに集まっていました。名簿によれば、卒業生170人中、63人が出席。うち25人が物故者でした。居住地も秋田県内と県外、特に首都圏と、ほぼ半々くらいです。私は「転出」として、他の二人の方と末尾に記載されていました。あとの二人は消息不明です。



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 予想通り、私には誰が誰なのか全くわからず、ポツンと私だけが真空地帯に居るような状態。かろうじて案内状を発送してくれた友人夫妻だけしか面識がありません。ほどなくすると、「私の事を知っていますか?」と一人の女性。私の家の近くに住んでいたという方。色々と話かけてくれたものの、私にはほとんど記憶が無く、申し訳なさで身が縮む思いでした。他の方たちは、還暦での同期会に限らず、首都圏で開催される「ふるさと会」などで会う機会が有る為か、和気あいあいの様子で再会を喜んでいました。

 私は宴の席に着いても、思い出せるような知った方はいません。
左右の方に挨拶した際、「転校生にS君がいたけれど」と。「そのSは私です」と言うと、彼も驚きながらも感激の面持ち。「松と竹と、クラスは違ったけれど、騎馬戦で闘った仲」とエピソードを話してくれました。残念ながらここでも私の記憶がなく、恐縮するばかり。「よく君の母が魚を買いに来た。遊んだ俺の事を覚えていないのか?」とも言われ、自分が本当に情けなくなった場面も。それでも男子と女子生徒1人については私も記憶があり、感激の再会が出来ました。



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 翌朝、和室大広間で面識がないながらも昔の話をしている時、「昔、転校生にS君がいた」と。「そのSは私です」と、前夜の繰り返しのような出会いが。もし幹事さんが、私の事を紹介してくれていれば、もっと大勢の方と再会できたかも知れませんが・・・。

 念願だった小学校の同級生たちとの再会は、何故か私の記憶の彼方にあり、寂しさともどかしさが去来したひと時でした。転校した生徒は、そのまま進級した生徒に比べ、何倍もの記憶を抱えなければなりません。その分、記憶が薄れるているのではないかと・・・。また私が良く遊びまわった友達は、家の近くの1年上の幼馴染だったせいもあります。それでも何故、こんなにも記憶が薄らいでいるのか、あれこれ自問自答しながらも、気持ちの整理をつけられないでいます。



      
 「来年は東京で会おう」と言う話もありました。
男女10数人が宿泊し、朝食後ももっと話しがしたいと、別れがたい様子。勿論、私は彼らの誰一人記憶がないまま、それでも一生懸命昔の思い出を語ってきました。ほぼ60年振りの再会は、アッという間に終了。空白の長さばかりが身に沁みて複雑な一時でした。

 また必ず会いましょう、と約束をし、我が心の故郷である「白神の麓」を離れました。


    よくカジカ捕りをした富琴川。
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